BlackBerry、安全認証取得済みの新製品3種を発表。 車載用ソフトウェアのポートフォリオを強化

June 15, 2018

BlackBerry Limited(本社: カナダ オンタリオ州、CEO: ジョン・チェン、NYSE: BB、TSX: BB、以下BlackBerry)は、自動車分野の機能安全規格「ISO 26262」に準拠した高度な車載システム構築の実現をサポートする、安全認証取得済み車載用ソフトウェアの3種、QNX Hypervisor for Safety、QNX Platform for ADAS 2.0、QNX OS for Safety 2.0を発表しました。これらの新製品は、安全認証取得済みでセキュアなシステム構築のための基礎となるもので、これにより、自動車メーカーは開発時間を短縮し、研究から生産、販売までにかかるコストの削減を実現します。

BlackBerryのシニア・バイスプレジデント兼 BlackBerry QNX部門ジェネラル・マネージャーであるJohn Wallは、次のように述べています。「自動車メーカーはイノベーションの実現と、ハードウェアとソフトウェアの限界に挑み続けています。しかし、自動車において、複雑なソフトウェアや電子機器が扱うエリアが広がる一方で、信頼性やセキュリティに対する疑問は、一般消費者、政府、業界の専門家の誰もが抱いている共通の懸念です。自動車分野のシステム障害には、人命や財産に深刻な影響を及ぼす可能性があるため、安全性やセキュリティの重要性に議論を挟む余地はありません。当社はイノベーションの最前線に立てるよう尽力し続けており、今回の新製品は、業界が採択する最高水準の安全認証に準拠しています。これにより、自動車メーカーやTier1サプライヤーは今後、コネクテッドカーや自動運転をより短期間で市場投入できるようになるでしょう。」

電子機器やソフトウェアの複雑化が進む中、機能安全要求に応えることは、これまで以上に重要になりました。それに伴い、安全認証取得済みの電子制御モジュールに関わる、ベンダーの負担が大きくなっています。BlackBerryの最新のソリューションは、「ISO 26262」に準拠した安全認証を取得しているため、こうした負担を軽減し、その結果、市場投入期間を短縮することができます。

QNX Hypervisor for Safety:仮想化によるアプリケーションのセキュアな分離により、高い安全性を実現

QNX Hypervisor for Safetyは、「ISO 26262」の安全認証を取得しています。QNX Hypervisor 2.0の仮想化技術により、単一のシステムオンチップ(SoC)上で、複数のサブシステム(仮想ドメイン)を、高い安全性と信頼性の下で統合できます。QNX Hypervisor for Safetyを使用することで、開発者はセーフティクリティカルアプリケーションとそれ以外の汎用アプリケーションを分離し、異常時の「ランセーフ」に対応することができます。同製品には、機能的安全性を完備した車載システムの設計に役立つ、設計者のためのマニュアル「ハイパーバイザー・セーフティー・マニュアル」が同梱されています。

QNX Platform for ADAS 2.0:膨大なセンサーデータから、信頼性の高い意思決定を導く

QNX Platform for ADAS 2.0によって、自動車メーカーとTier1サプライヤーは、車両の360°ビューを実現するADASモジュールや、複数のソースからデータを統合するセンサー融合システムなどを利用し、自動運転システムを全面的に開発することができます。自動運転で使用されるソフトウェアは、カメラ、LiDAR、レーダーなどのセンサーが収集する膨大なデータをリアルタイムで処理し、車両制御の意思決定を下す必要があります。そのためには、効率性とセキュリティに優れ、専用のハードウェア(アクセラレータ)の活用が可能な安全認証取得済みソフトウェアが必要となり、映像処理やディープ・ニューラル・ネットワークを基礎とした、機械学習アルゴリズムの実行が必須となります。QNX Platform for ADAS 2.0は、ハイスループット向けの設計を採用した包括的なフレームワークであり、膨大なセンサーデータを取り扱うことが可能です。

QNX OS for Safety 2.0:ミッションクリティカル/セーフティクリティカルなシステムに対応

QNX OS for Safety 2.0は、自動車メーカーと組み込み開発者向けの最新のソフトウェア・ソリューションであり、コネクテッドカーや自動運転車を対象に、安全認証に準拠したミッションクリティカルなシステムの開発に使用できます。この最新のソフトウェア・プラットフォームは、BlackBerryの最も高度かつセキュアなQNX SDP 7.0 OSをベースとしており、開発期間、リスク、コストを抑えることで、次世代の車両に不可欠な、組み込みインテリジェンスとセキュリティを同時に達成することができます。QNX OS for Safety 2.0は、安全性と品質の持続的発展を目的とした、試験と認証の世界的リーダーであるテュフ・ラインランド社の「ISO 26262 ASIL D」と「IEC 61508 SIL3」の認証を取得しています。

QNX Platform for ADAS 2.0とQNX OS for Safety 2.0は現在利用可能です。QNX Hypervisor for Safetyは、今秋より利用いただける予定です。

BlackBerryは、自動車向けの機能安全規格の最高水準である「ISO 26262 ASIL D」を取得しており、自動車およびその他の業界のミッションクリティカルな組み込みシステムを数十年にわたってサポートしてきました。BlackBerryは現在、安全性やセキュリティ、信頼性に優れた自動車業界向けソフトウェアのリーダーとして、最先端のテクノロジーを世界各国の自動車メーカーに提供し、ハードウェア、ソフトウェア、アプリケーション、システム全体をサイバー攻撃から保護しています。最近では、Baidu、Delphi、デンソー、NVIDIA、Qualcomm、Visteon、ジャガー・ランドローバーなどの企業と提携し、車載プラットフォームの開発を進めています。

自動車業界向けのBlackBerryの製品・サービスについての詳細は、こちら(日本語)をご覧ください。

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BlackBerryについて

BlackBerryは、カナダ・オンタリオ州ウォータールーに本社を置くセキュリティソフトウェア・サービス会社で、企業や政府機関向けに、IoTのセキュリティ保護に必要なテクノロジーを提供しています。安全性、サイバーセキュリティ、およびデータプライバシーに妥協することなく取り組んでおり、人工知能やエンドポイント・セキュリティと管理、暗号化技術、組み込みシステムなどの主要分野をリードしています。詳細については、BlackBerry.comをご覧ください。

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