BlackBerry Limited（本社：カナダ オンタリオ州、CEO：ジョン・ジアマッテオ、NYSE：BB、TSX：BB）と世界的な自動車メーカーである Stellantis N.V.（以下、Stellantis）は、1月8日（月）に、車載ソフトウェア・エンジニアリングを変革するバーチャル・コックピットを発表しました。
Stellantisは、「Virtual Engineering Workbench（VEW）」の1つとして、世界初のバーチャル・コックピット・プラットフォームの構築をリードし、インフォテインメント技術を従来の100倍のスピードでお客様に提供できるようになりました。この新しいプラットフォームではBlackBerry QNXの「QNX® Hypervisor in the Cloud」を使用しており、現在AWS Marketplace を通じてクラウドベースツールのQNX Accelerateポートフォリオ内で早期アクセスをリリースしています。Stellantisは、自動車の制御装置やシステムのリアルな仮想バージョンを作成できるようになり、従来は数ヶ月かかっていた主要ソフトウェアの変更なしに、最短24時間程度で実際の自動車と同じように動作させることができるようになりました。
AWS Marketplace 経由でQNX Hypervisorにアクセスすることで、Stellantis は仮想コックピット・ハイパフォーマンス・コンピューティング（HPC）シミュレーションをクラウド環境に組み込むことができます。この業界初のミックスト・クリティカリティおよびマルチOSの組み込みアプリケーション開発用プラットフォームには、QNX Hypervisor Amazon Machine Images（AMI）と、VirtIO標準Trout v1.2で定義されている業界標準のハードウェアインターフェイスが含まれています。グラフィックス、オーディオ、タッチスクリーン/マウス/キーボード入力などの仮想化ツールにより、QNX® Hypervisorベースのシステムをクラウドで実行する場合と、実際のハードウェアで実行する場合の差異はほとんどありません。
Stellantisにとってソフトウェアは、「Dare Forward 2030」戦略計画にあるように、クリーンで安全かつ低価格なモビリティを提供するための重要な構成要素であり、AIを搭載したSTLA Brain、STLA SmartCockpit、STLA AutoDrive技術プラットフォームの原動力となっています。Stellantisは、2022年に車両プラットフォーム用の推奨クラウドプロバイダーとしてAWSと提携し、両社でStellantisの専用内製VEWの開発に着手しました。
ソフトウェアドリブンのアプローチを採用し、QNX Hypervisor をクラウドに実装することで、Stellantis はお客様からのフィードバックセッションを短縮し、最小限の作業で特定のブランドや車両のコックピットエクスペリエンスを再現し、ドライバーの体験を最適化するためにリアルタイムで変更を加えることができます。クラウドへの低遅延アクセスに支えられたリアルタイムのフィードバックにより、Stellantisはお客様や開発者からの貴重なフィードバックを募り、将来のインフォテインメント機能やアプリケーションの構築に活用することができます。
Stellantisの最高ソフトウェア責任者であるYves Bonnefont氏は、次のように述べています。「ソフトウェアは自動車にとってますます重要なものとなっており、その開発と検証の方法を革新する必要に迫られています。私たちのバーチャル・コックピットによって、私たちのアプローチだけでなく、業界のサプライヤーやパートナーのアプローチにも大きな変化をもたらしています。私たちはこの技術を通じて、より速い開発サイクル、フィードバックへの迅速な対応、そしてお客様が使う、または使いたい技術をより早く提供することで、顧客のニーズに応えることができます。これは、オートモーティブ業界における、顧客第一に向けたイノベーションと効率改善への第一歩です。」
BlackBerry IoTのプレジデントであるMattias Erikssonは、次のように述べています。「QNX が長年サポートしてきたベンダーや プラットフォームに依存しないVirtIO規格を活用することで、組み込みソフトウェアの実環境に近い仮想開発環境を実現し、信頼性の高い QNX Hypervisorプラットフォームをクラウドで早期に利用できるようになることを嬉しく思います。ステランティス社との協業により、世界初のAWSクラウド上での商用ハイパーバイザを立ち上げることで、製品ライフサイクル全体を通じて、車載ソフトウェア開発の複雑性を軽減し、イノベーションを加速し、コスト削減を叶えます。」
また、AWSのオートモーティブ＆マニュファクチャリング担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーであるWendy Bauer氏は、次のように述べています。「クラウドにおけるソフトウェアの仮想化と抽象化は、開発を加速し、顧客のニーズに合わせて機能を提供し続けるために不可欠です。BlackBerry の QNX Hypervisor を AWS Marketplace で利用することで、Stellantis はクラウドのパワーを容易に活用し、研究開発プロセスを再構築し、フィードバックを募集して統合するためのより洞察的な方法を構築し、ドライバーを魅了し、業界を発展させる機能を以前よりも迅速に提供することができます」
業界標準であるVirtIOインターフェイスは、オートモーティブ・パートナー企業が各OEMに提供する製品をより共通化し、業界全体でプラグアンドプレイを可能にするためにも利用されています。AWSはその利点を認識し、コックピットHPCのクラウドシミュレーション向けにVirtIO業界標準に完全対応しています。
BlackBerry QNXは2023 年1月にQNX Accelerate を発表し、当初はQNX® Neutrino® RTOS 7.1 と QNX® OS for Safety 2.2.3がポートフォリオに含まれており、AMIとしてAWS クラウドハードウェア上でQNX OSをネイティブに実行可能でした。これに加えて、QNX Hypervisor in the Cloudは現在早期アクセス版を提供中で、一般提供は 2024 年後半に発表予定です。
BlackBerry QNXの詳細については、BlackBerry.QNX.comをご覧ください。
BlackBerryについて
BlackBerryは、世界中の企業や政府機関向けに、インテリジェントなセキュリティソフトウェアとサービスを提供しています。BlackBerryのソリューションは、2億3,500万台の自動車をはじめ、5億以上のエンドポイントを保護しています。カナダ・オンタリオ州ウォータールーに本社を置く同社は、AIと機械学習を活用して、サイバーセキュリティ、安全性、およびデータプライバシーソリューションの分野で革新的なソリューションを提供しています。さらに、エンドポイントのセキュリティ管理、暗号化、組み込みシステムなどの主要分野をリードしています。詳細は、BlackBerry.comをご覧ください。
BlackBerry、QNXおよび関連製品の商標の名称およびロゴマーク等は、米国およびその他の国におけるBlackBerry Limitedの登録商標または商標です。その他の社名、製品名などは、一般に各社の商標または登録商標です。BlackBerryは第三者のいかなる製品またはサービスについて責任を負うものではありません。
Stellantisについて
Stellantis N.V. (NYSE: STLA/ Euronext Milan: STLAM/ Euronext Paris: STLAP) は、すべての人にクリーンで安全、そして手頃な価格の自由なモビリティを提供することを目指す世界有数の自動車メーカーです。アバルト、アルファ・ロメオ、クライスラー、シトロエン、ダッジ、DSオートモービルズ、フィアット、ジープ、ランチア、マセラティ、オペル、プジョー、ラム、ボクスホール、フリーツームーブ、リーシスなど、象徴的で革新的なブランドのユニークなポートフォリオで知られています。Stellantisは、すべてのステークホルダーに対する付加価値を創出しながら、2038年までにカーボンネットゼロのモビリティテック企業になるという目標を達成するための戦略計画「Dare Forward 2030」を実行しています。詳細はwww.stellantis.comをご覧ください。
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BlackBerry Japan株式会社 広報事務局
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