BlackBerry、「QNX Hypervisor for Safety 2.2」を提供開始 医療機器用ソフトウェアのポートフォリオを強化

May 13, 2022

最新版ハイパーバイザー、安全認証を取得した医療機器の迅速な市場投入を可能に

BlackBerry Limited(本社: カナダ オンタリオ州、CEO: ジョン・チェン、NYSE: BB、TSX: BB、以下BlackBerry)は本日、安全認証を取得したリアルタイム組み込みハイパーバイザー製品の最新版「QNX® Hypervisor for Safety 2.2」の提供開始を発表しました。ヘルスケア業界を対象に設計された製品で、安全でセキュアな医療機器/アプリケーションの迅速な市場投入に貢献します。

QNX® Hypervisor for Safety 2.2は、自動車向けの最新の「ISO 26262 ASIL D」機能安全性基準および電子システム向けの「IEC 61508 SIL3」基準の認証を取得しているほか、第三者認証機関であるテュフ・ラインランド(TÜV Rheinland)社より、医療機器用ソフトウェアの最高機能安全基準である「IEC 62304 Class C」認証も取得しています。

IoTの進展に伴い、医療機器や病院におけるサイバーセキュリティのリスクが高まっている中、日本では厚生労働省が「医療機器におけるサイバーセキュリティの確保及び徹底に係わる手引書について」など、医療業界のサイバーセキュリティ対策に関する複数の通達を出しています。また厚生労働省は、国際医療機器規制当局フォーラム(IMDRF)が発行した「Principles and Practices for Medical Device Cybersecurity(医療機器サイバーセキュリティの原則及び実践)」をガイドラインに取り入れ、2023年の本格実施を目指しています。

BlackBerry QNXの製品/戦略部門バイスプレジデントであるGrant Courvilleは、次のように述べています。「日本の医療機器メーカーは、激しい市場からの圧力、厳格な安全規制のさらなる強化、サイバー脅威への懸念に満ちた環境で事業を展開しています。BlackBerry QNXソリューションは現在、50種類以上の医療機器で利用されています。QNX Hypervisor for Safety 2.2の提供開始により、組み込み開発者は、安全性、セキュリティ、信頼性に特化して設計されたソフトウェアの基盤を手に入れ、多くの課題を一度に解決することが可能になります。」

VDC ResearchのIoT/産業用テクノロジー部門エグゼクティブ・バイスプレジデントであるChris Rommel氏は、次のように述べています。「組み込み機器の開発者にとって、最新テクノロジーを導入して機能要求を満たすと同時に、重要度の高い機能が混在する中で、さまざまなOSを安全に相互運用することが、かつてないほど重要な課題となっています。QNX Hypervisor for Safetyの最新版は、医療機器用の「IEC 62304 Class C」など、主要な業界規格の事前認証を取得し、ハイパフォーマンス・コンピューティングで必要なサポートも追加されています。本ソリューションは、迅速なユーザー体験と市場投入期間の短縮に寄与します。また企業は、自社の安全目標の達成における確信を得られます。」

QNX Hypervisor for Safety 2.2により、医療機器メーカーやその他の組み込みシステムのサプライヤーは、重要度が高く動作環境が異なる複数のシステムを単一のハードウェア・プラットフォームに統合する際、設計の柔軟性と拡張性を極限まで向上できます。これによって、産業、自動車、輸送、重機、鉄道、ロボットなどの業界における幅広い組み込みシステムにおいて、初期の開発コストと長期的な所有コストの両方を削減することができます。

BlackBerry QNXソフトウェアは、手術用ロボット、輸液ポンプ、ペースメーカーなど、グラフィックを多用し、人命に関わる幅広い医療用アプリケーションを対象に、世界中の医療機器メーカーの信頼を得ています。BlackBerry QNXは、ミドルウェアや開発ツールに加えて、QNX®ハイパーバイザーQNX® Neutrino®リアルタイムOSなど、ミッションクリティカルな実装向けに設計された組み込みシステム向けソフトウェアを幅広く取り揃えています。また、QNX® OS for Safetyの安全認証取得済みのバージョンも提供されます。

(以上)

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BlackBerryは、世界中の企業や政府機関向けに、インテリジェントなセキュリティソフトウェアとサービスを提供しています。BlackBerryのソリューションは、1億9,500万台の自動車をはじめ、5億以上のエンドポイントを保護しています。カナダ・オンタリオ州ウォータールーに本社を置く同社は、AIと機械学習を活用して、サイバーセキュリティ、安全性、およびデータプライバシーソリューションの分野で革新的なソリューションを提供しています。さらに、エンドポイントのセキュリティ管理、暗号化、組み込みシステムなどの主要分野をリードしています。詳細については、BlackBerry.comをご覧ください。

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