BlackBerry、BlackBerry QNXの基本ソフトウェアをクラウドで提供、 ミッションクリティカルな組み込みシステムの市場投入期間を短縮

December 02, 2022

マレリ社がソフトウェア開発の迅速化に向けて本ソリューションを試用

BlackBerry Limited(本社: カナダ オンタリオ州、CEO: ジョン・チェン、NYSE: BB、TSX: BB、以下BlackBerry)は本日、Amazon Web Services(AWS)の利用を拡大して、ミッションクリティカルな組み込みシステムの開発者向けに、BlackBerry® QNX®テクノロジーを初めてクラウドで提供することを発表しました。これにより、製品の市場投入期間の大幅な短縮を実現します。

AWS re:Invent 2022において、BlackBerry QNXは、人工知能(AI)データ管理プラットフォーム-BlackBerry IVY™と同社リアルタイムOS(RTOS)を、AWS Graviton2プロセッサ搭載のAmazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)インスタンス上でネイティブに実行したデモンストレーションを実施しました。クラウドで実行されるBlackBerry QNX RTOSは、クラウドネイティブな開発ワークベンチとして機能し、独立して使用可能です。また、BlackBerryとAWSが共同開発したクラウド接続型車載AIプラットフォームのBlackBerry IVYと連携して使用することも可能です。

クラウド環境でQNX® Neutrino® RTOSが利用可能となり、パワーとパフォーマンスが向上することで、自動車、ロボティクス、医療機器、産業用制御装置、航空宇宙・防衛などの業界やその他の企業は、テスト、検証、妥当性確認を通じ、ソフトウェアの信頼性を保証しながら開発期間の短縮というメリットを享受できます。

BlackBerry QNXの製品管理/戦略部門バイスプレジデントであるGrant Courvilleは、次のように述べています。「QNXの基本ソフトウェア製品のクラウド化は、容易なアクセスと自由自在な拡張性を実現し、組み込み開発者にとってこれまでの常識をくつがえす存在となります。ミッションクリティカルな組み込みシステムの開発者にとって、製品の開発・導入のライフサイクル全体を通じ、コラボレーションを促進し、作業を迅速化できます。近い将来、確かな信頼によって業界をリードする当社のOSがAWSに対応することで、IoT業界全体で効率化とコスト削減の可能性が強く支持されると確信しています。」

自動車業界を例に取ると、平均的な自動車には1億行以上のコードが含まれており、一般消費者と世界各国の規制当局はいずれも、より拡張された機能と性能を求めています。この結果、車載用の電子アーキテクチャ全体で複雑化が進んでいます。自動車メーカーは、機能安全(「ISO 26262」)とサイバーセキュリティ(「ISO 21434」)の基準を満たしつつ、自動車全体のソフトウェア・エコシステムのプロトタイプ化、テスト、妥当性確認を行うという、非常に大きな圧力に直面しています。未来のソフトウェア定義型自動車の実現に向けて各社が尽力する中、自動車メーカーはAWS対応のクラウドネイティブなBlackBerry QNX RTOSを利用することで、開発業務の合理化が可能となり、こうした課題の一部を解決しつつ、「開発者間の干渉」を軽減できます。

最初のアプリケーションのひとつとして、一部の顧客の開発者はBlackBerry IVYのクラウドインスタンスをフル活用できます。AWS re:Invent 2022における今回のデモンストレーションでは、開発者がクラウドを活用することで、車載用AI駆動型ソリューションの開発・テスト・統合作業を合理化した後、これを車載グレードのハードウェアに導入し、車内で実行する方法を紹介しました。

この「OS in the Cloud」プロジェクトの早期アクセス版は、一部の自動車メーカーとティア1サプライヤー向けに提供を開始しています。一例として、世界をリードするティア1車載サプライヤーのマレリ社は現在、次世代車載テクノロジーの開発で本ソリューションを試用しています。

マレリ社のエンジニアリング&イノベーション電子システム部門バイスプレジデントのYannick Hoyau氏は、次のように述べています。「QNX AMIにより、当社の開発者は、チームの立ち上げ時間を大幅に短縮しつつ、かつてないレベルで開発時の俊敏性を達成できました。これは当社の業務形態に革命を起こすものであり、今後は自動車に使用されるコードのテストを、すべてのバリアントで、ハードウェアなしに実行できます。そしてこれこそが、当社が待ち望んでいた、ソフトウェア定義型自動車への移行を支援する真の転換点です。当社の統合型コックピットDCUのMInD-Xpが、市場に先駆けてこのアプローチを採用することを、ティア1サプライヤーとして光栄に思います。」

AWSのオートモーティブ担当ジェネラル・マネージャーであるWendy Bauer氏は、次のように述べています。「業界を変革するテクノロジーを中心に、AWSパートナーと他のリーダーを結びつけることは、AWSの実現するイノベーションの原動力です。当社のGraviton 2プロセッサを通じ、クラウドの潜在能力を解き放つこと、BlackBerryなどの企業がもたらしている有意義な変化を見届けること、そして、自動車の開発でハードウェアのパリティの実現を支援することは、AWSと業界全体にとって大きな活力となっています。」

(以上)

BlackBerryについて

BlackBerryは、世界中の企業や政府機関向けに、インテリジェントなセキュリティソフトウェアとサービスを提供しています。BlackBerryのソリューションは、2億1,500万台の自動車をはじめ、5億以上のエンドポイントを保護しています。カナダ・オンタリオ州ウォータールーに本社を置く同社は、AIと機械学習を活用して、サイバーセキュリティ、安全性、およびデータプライバシーソリューションの分野で革新的なソリューションを提供しています。さらに、エンドポイントのセキュリティ管理、暗号化、組み込みシステムなどの主要分野をリードしています。詳細については、BlackBerry.comをご覧ください。

BlackBerry、QNXおよび関連製品の商標の名称およびロゴマーク等は、米国およびその他の国におけるBlackBerry Limitedの登録商標または商標です。その他の社名、製品名などは、一般に各社の商標または登録商標です。BlackBerryは第三者のいかなる製品またはサービスについて責任を負うものではありません。

報道関係者お問い合わせ先   

BlackBerry Media Relations 

Tel: +1 (519) 597-7273   

Email: mediarelations@BlackBerry.com  

  

投資家向けお問い合わせ先   

BlackBerry Investor Relations   

Tel: +1-519-888-7465   

Email: investor_relations@BlackBerry.com